歯磨き粉に配合されている成分って毎日使っても安全なの?
歯をキレイにするためにする毎日の歯磨きですが、ふと「歯磨き粉をつけてどんな効果があるのだろう?」と思ったことはありませんか?
歯磨き粉は歯に付着した歯垢を落として、虫歯や歯周病などを予防するために使用されており、歯磨き粉をつけて歯磨きをした方が歯垢を除去する効果が高いことが分かっています。
しかし、歯磨き粉を使用して歯磨きをしていても、ほとんどの方が歯磨き粉を使うことで、どの成分がどんな効果があるのか、なんとなくは知っていても詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
歯磨き粉は日本の薬事法によって、「化粧品」と「医薬部外品」に分類されており、基本の成分が配合された歯磨き粉「化粧品」に、薬用成分が配合されることで「医薬部外品」の歯磨き粉として扱われており、毎日使用しても安全とされています。
歯磨き粉にはどんな成分が配合されているの?
日本で販売されている歯磨き粉の約90%、ほとんどの歯磨き粉が医薬部外品のもので、さまざまなタイプの歯磨き粉がありますが、必ず本体か箱に「虫歯予防」「歯周病予防」「口臭予防」「知覚過敏」「ホワイトニング」など、基本成分と薬用成分が表記されており、それぞれの目的に合うような成分が配合されています。
まずは、歯磨き粉にはどんな基本成分が配合されているのか紹介します。
基本成分
- 清掃剤(研磨剤)
歯の表面の歯垢(プラーク)や着色汚れ(ステイン)などの汚れを綺麗にしますが、研磨剤の粒子が大きいものや量が多いものは、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまうため、使い方に注意が必要です。
◆配合成分(記載名)
リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウム など
- 湿潤剤
歯磨き粉に適度な粘り気を与えて、口の中が乾燥していても使用しやすくします。
◆配合成分(記載名)
グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール(PG) など
- 発泡剤
歯磨き粉を泡立たせて口内に拡散させる成分ですが、泡立ちがよすぎると磨き残しができやすくなってしまいます。
◆配合成分(記載名)
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンソーダ、ショ糖脂肪酸エステル など
- 粘結剤
歯磨き粉の粉と液体を結合させて歯磨き粉に適度な粘り気を与えるなど、湿潤剤と同じような働きをします。
◆配合成分(記載名)
アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン など
- 香味剤
歯磨き粉の味や爽快感などの香りをつけたりなど、薬品などの味や臭いを消して歯磨き粉を使いやすくします
◆配合成分(記載名)
サッカリンNa、メントール、ミント類 など
- 保存料
歯磨き粉の中身の変質を防ぎます
◆配合成分(記載名)
パラベン、安息香酸ナトリウム、酸化Ti(チタン)
薬用成分
- フッ素
歯を強くする成分で虫歯の予防を主な目的としており、市販のほとんどの歯磨き粉にはフッ素が配合されています。
◆配合成分(記載名)
フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズ など
- 殺菌成分
殺菌作用によって菌の増殖を抑えて歯垢を出来にくくしたり、虫歯菌や歯周病菌を殺菌して改善や予防をします。
◆配合成分(記載名)
クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン など
- 消炎剤
歯周病による歯ぐきの炎症や出血などの改善を目的とした成分が配合されています。
◆配合成分(記載名)
グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸 など
- 知覚過敏
研磨剤が入っていないものが多く、冷たいものや甘いものなどを食べたときや、歯磨きをしたときの刺激などによって歯が痛むのを、知覚過敏に効果がある配合成分によって歯がしみるのを防ぎます。
◆配合成分(記載名)
硝酸カリウム、乳酸アルミニウム など
- ホワイトニング
歯の表面の黄ばみや着色汚れを落とす成分が配合されており、日本では歯の表面を研磨するものと、着色を浮き上がらせて落とすものがあります。
◆配合成分(記載名)
ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール など
その歯磨き粉は安全?配合されている危険と言われる成分とは?
最近では無添加の歯磨き粉も増えてはきましたが、一般的にはほとんどの歯磨き粉に添加物が含まれています。歯磨き粉で歯を磨いたあとにオレンジジュースを飲んで、なんとも言えない苦みを感じたことはありませんか?この苦みは歯磨き粉に含まれている化学合成物質が影響しています。
多くの歯磨き粉にはさまざま種類の化学化合物質や研磨剤などが配合されており、なかには体に悪影響を与えると言われているものも配合されています。なかでも「ラウリル硫酸Na」は、舌にある味蕾という味を感じるための感覚器官の細胞を一時的に溶かしてしまうので、苦みを感じるなどの味覚障害が起こってしまいます。
口内粘膜は普通の皮膚よりも13倍も多くこれらの物質を吸収してしまうと言われているため、毎日歯磨き粉を使用し続けることに不安を感じてしまいます。
使用を続けると体に危険性が高いと言われている成分
ラウリル硫酸Na |
味覚障害 |
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プロピレングリコール |
発がん促進作用 |
サッカリンNa |
発がん性 |
水酸化アルミニウム |
アルツハイマー、味覚障害 |
酸化Ti(チタン) |
発がん性、アルツハイマー、不妊 など |
フッ素 | 発がん性 など |
ホワイトニング歯磨き粉で避けたい成分
無水ケイ素 |
「清掃剤」として無水ケイ酸が使用されている場合、粒子が大きく歯のエナメル質と同等かそれ以上の硬さのある研磨剤なので、歯を傷つけてしまうため要注意です。
■「無水ケイ酸」以外の表記
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炭酸カルシウム |
歯のエナメル質の硬さよりは柔らかい粒子の研磨剤ですが、それでも硬さがあるため粒子が大ききい場合には歯を傷つけてしまう可能性があります。
■清掃剤「炭酸カルシウム」以外の表記
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水酸化アルミニウム | 多くの口臭予防を目的にしている歯磨き粉の薬用成分や、歯のエナメル質の硬さよりは柔らかい粒子の研磨剤として使用されていますが、それなりの硬さがあるため粒子が大ききい場合には歯を傷つけてしまう可能性があります。 |
まとめ
毎日使用する歯磨き粉の中には、添加物や化学物質が入った歯磨き粉を口に含んでしまっていることがあります。その成分によっては粒子が大きく歯のエナメル質を少しずつ削っていたり、体に悪影響を与えてしまう物質が体に入ってきてしまいます。
そのため、歯磨き粉やホワイトニング歯磨き粉を選ぶときには、体に有害な添加物が含まれておらず、体に悪影響を与えることが少ない成分で歯の表面を傷つけない、歯に安心の超極小粒の研磨剤「薬用ハイドロキシアパタイト」や、歯の表面の黄ばみや着色汚れを浮かせてから落とす「ポリリン酸ナトリウム」が使用されているものがおすすめです。
歯磨き粉の成分表示要領についての詳しい情報はこちら「JDMA日本歯磨工業会」